「騙されない」ためには
もぉぉ。
本当にこういうニュースを見ると、がっかりしますね。
これね、こういうのね。
今に始まったことじゃないの。
昔は「この在宅ワークを行う前に、弊社の資格を取得してください」とか「弊社のレッスンを受けて下さい」と、仕事を与える前に、何かしらのお金を払え、みたいなものが多かったです。
実は私、最初のお仕事を辞めて(専門学校で簿記とパソコン(主にExcel)を、ビジネスマナーを教えていました)仕事を探そうという時に、在宅ワークのお仕事に問い合わせをしたことがあります。
すると、「弊社のレッスンを受けて下さい」だか、「弊社の教材を購入して、カリキュラムをこなして下さい」だか言われたんですよ。
そこで質問しました。
「私、専門学校でパソコンを教えていますが?人に教えられるスキルがあるのですが、それでも在宅のお仕事を紹介してもらえないのですか?」
すると。
「あ、そうなんですか…。そうですねぇ、一応、弊社の基準というものもあるので、それを購入して頂かないと…」
「おかしくないですか?すでに自分が持っているスキル以下の勉強のために、なぜお金を払わなければいけないのでしょう。そして、それを受けたからって確実にお仕事をご紹介頂けるとは限らないのですよね?具体的にどのようなお仕事があるのかのご説明もして頂けないのに、その教材を買えとか、カリキュラムをこなせって、おかしいと思いませんか?」
「それでは、今回はお申込みならない、ということで…」
「いえ、私は教材が欲しくて問い合わせをしているのではなく、お仕事が欲しくて問い合わせをしています。お仕事の内容を教えて下さい。」
「それはお伝えできない決まりになっているので…」
「そうですか。それでは申し込みもしませんし、用はないので2度と電話してこないで下さい。」
この話をしたの、私が20代半ばの頃なので、もう15年近く前の話です。
それでもまだ、騙す側もいれば、騙される側もいるのね…。
勉強しないから騙される
なぜ、このような在宅ビジネスに騙されてしまうのか。
それは簡単です。
自分のスキルに自信がないのに、「これくらいなら簡単そう」などで飛び付くからです。
自分のスキルに自信があるのなら即戦力になりますから、「あれ?その程度でお金取るっておかしくない?」と気づきますからね。
そしてその自分のスキルの自信のなさを自覚しながら、それを自分で勉強していき、力をつけていこうとせずに「自信はないのですが、大丈夫ですか?」と、スキルの自信のなさをカミングアウトしてしまっているからです。
また、様々な在宅ワークサイト等がありますが、そこでお仕事に対する質問で、「私、全く分かっていません」というのをIDを晒して書いてしまっている時点で、そのページを見ている悪徳在宅ビジネス業者にしてみれば「顧客リスト」の仲間入りにしてくれ、と言わんばかりです。
たとえば「Wordpressを使ったお仕事です」とあるのに、「スマホしか持っていませんが出来ますか?」とかね…。
出来ねーよっ!!
(一部、改良を加えている場合もあるかも、ですが、基本的にWordpress内での作業を求めている場合、PC接続が基本かと思います)
こういうページなんて、グーグル先生にかかれば、簡単に出てきます。
そしてこの中のページにある言葉が「分からない」と思ったら、その仕事が出来ないということ。
その仕事が出来ないのは、自分自身がしっかり勉強してこなかったからでしかない。
先ほどのニュース内容を引用します。
手口は、ウェブサイトのキャッチフレーズ作成をネット上で勧誘し、研修と称して文章を作成させ出来栄えを褒めた後、約50万円の初期費用やサーバー増設費を請求する。被害額は1人数万〜300万円に上る。
なぜ、会社の案件を請けているのに、別のサーバーを自分で持たなければいけないのか。
その会社のサーバー内でやればいいじゃん。
アカウントなんて沢山作れるだろうし、権限付与だって簡単に設定できるはずで、他人と同じサーバーにログインできたとしても、それらの情報が見られるかどうかは別のはずなのに、なぜ個人でサーバーを持つ必要があるのでしょうね。
こういうおかしさに気づけないのは、インターネットを使った在宅ワークをするのに、インターネットの基礎知識やサーバーだったり、ログインの仕組みだったり、権限だったりなどの意味や役割が分かっていないからではないの?
これらのおかしさに気づけないのも、自分自身がしっかり勉強してこなかったからでしかない。
それらを棚に上げて、勉強しようともせず、「私でも出来る仕事」と、勉強をする前に仕事…というか、もう仕事を探しているのではなく、お金を探しているよね?
勉強せず、何の技能も得ようともしない。
仕事っていうのは、自分の持っている技能を他人に何かしらの形で与えることです。
その対価がお給料だったり報酬だったりします。
自分から「与えるもの」が十分ではないのに「もらうもの」は多くもらおうとする。
それは他人を甘く見ているということです。
あなたは、その報酬を受け取るだけの価値があるスキルをお持ちですか?
その答えがNOなのに、「やってみたい!」だけのエゴで仕事をしようとする。
だから、騙されるんです。
騙されたのは、自分が与えられなかった分を罰として、持っていかれたってことです。
私から見たら、きつい言葉で申し訳ないですが「自業自得」でしかありません。
自信がないから騙される
先ほどのニュースの記事から引用をします。
手口は、ウェブサイトのキャッチフレーズ作成をネット上で勧誘し、研修と称して文章を作成させ出来栄えを褒めた後、約50万円の初期費用やサーバー増設費を請求する。被害額は1人数万〜300万円に上る。
つまりは「自信がないのですが…」という前提だったり「未経験」「初心者」など、実績がほとんどない人を狙ったのだろうと思います。
そんな人たちだからこそ、出来栄えを褒められたら、相手の期待に応えよう、またお仕事を頂こうと、相手の言うことを聞いちゃいますよね。
でもね。
自信というのは、他人の称賛の有無ではないのです。
自信というのは、自分を信じる気持ちです。
- 私のこの方法、選択、判断は間違いではないと、私自身が誰よりも知っている。
- 私は自分のそれらに誇りと責任を持っている。
- 他人がそれをどう評価しようと関係ない。
上記のように、他人の評価に関係なく、自分のやってきたこと、やっていることに責任と誇りが持てていることが「自信が持てている」ということです。
自分のやっていることを自分で褒める事が出来ない。
それが自信がないということで、自信がないからこそ、相手の称賛を求めてしまうんですよ。
そして称賛を得られて安心してしまう。
他者の評価を基準にして、自分を評価しているだけでは、本当の自信なんて身につきませんよ?
自分でしっかりと考えて下さい。
自分が必要だと思い、求めたものが得られたのかどうかを確認することが出来る存在は、世界にただ一人の自分自身だけであることを忘れないで頂きたい。
他者の評価に基づいて自分を判断してしまい、誤った自信を感じてしまうから、騙されるのです。
仕事の基本が分かっていないから騙される
そして、まだまだ騙されている要因があるなー、と思います。
最初に請けた案件で評価をもらえたこと。
そして、次の仕事をもらうために、初期費用などを請求される、と。
えっと。
1件目の仕事。
「すごいですね!!ありがとうございます!」
ならば。
2件目のお仕事
「引き続きお願いします!」
なんですけど。
つまり、1件目が本当に素晴らしいのなら、2件目もお金を頂ける前提で継続してお仕事がもらえますよ…?
それが会社では当たり前の姿ですよ。
やっている側は在宅ワークかもしれませんが、相手は(詐欺だとは気づかずだとしても)表向き、会社なんですよね?
なのに、なぜ、「お仕事を続けて頂きたいので、お金を払って下さい!」なんだ?
そもそもそれ、仕事として成立していませんよ?
なのになぜ、お金を払ってしまうのかというと、仕事の基本形が分かっていないから。
つまり、お金が欲しいと望みながら、お金がどのように循環していて、自分たちのお給料がどのようなサイクルで生み出されいるかを知らないまま、お金をもらおうとしてしまっているから。
そんな気がするんですけどね…。
学ばない、自信がないから「NO」が言えない
さてさて。
それらにいくら「あれー、おかしいなぁ?」と思っても、「NO」が言えなければ、最終的には騙されますよね。
なぜ「NO」が言えないか。
それは、「NO」と言える根拠がないからですよね?
なぜその根拠がないかって「知らない」「判断できない」から。
なぜ「知らない」「判断できないか」というと、その判断材料としての知識がないから。
そして、それを知っていたとしても、自分でしっかり考えた経緯がなければ、「NO」であると言い切れない。
言い切れないのは、自分で考えて来なかったからで、なぜ自分で考えてこなかったかって、他人の言葉や評価ばかりを基準にしていたから。
なぜ他人の言葉や評価を主軸にしていたかって、自分に自信がないから。
学びましょう。
本当の意味での自信をつけましょう。
あなた自身がしっかり成長すれば、もう、騙されることはないのですから。
他人を信じないのではなく、自分を信じる
このような在宅ワークのトラブルに限らず、資格ビジネスだったり、様々な方法で「こんなはずではなかった」「思っていたのとは違う」などを感じてしまった経験がある方は多いように思います。
私がこんなことを書けるのは、私自身も「騙されたなぁ」と思うような経験があるからです。
それでも私は「騙された」と思い、人間不信に陥ったり、落ち込んだことは、ほぼないです。
なぜか。
「学ばなかった自分が悪かった」
「相手を見抜けなかった自分にも落ち度が合った」
と思っているからです。
そして。
「しっかり学ぼう」と学び直したりもしました。
それと金額が伴うものは「この金額までなら騙されても勉強料として割り切れる」という上限を決めるようにしています。
それを超える金額を要求されても、一切断る。
断る理由になれば、何でもいいんですよね。
「お恥ずかしい話なんですが、実は全くお金ないんですよねー、あはは~」でもいいじゃないですか。
それが嘘か本当かなんて、自分自身でしか分からないんですから。
他人に対して警戒をして、人間不信になっていては、また騙されます。
(騙す側にしてみれば「騙されないぞ!」としている側の方が分かりやすいので、言葉巧みに騙しやすいそうですからね。)
そうではなく。
他人の言葉に揺るがない自分を作ればいいんですよね。
「私はこうしたい」
それをしっかり伝えられる。
その根拠も言葉で説明でき、そこから起きた結果が「騙された」というようなものでも、それが自分の選択であり、勉強料を払ったのだと割り切る。
もう払いたくないのなら、もっと学び、もっと自分の行動に責任と自信を持つ。
それだけで「NO」が言えるようになりますから、結果として騙されない人になれるのです。
誰も他人の人生に落とし前をつけてくれることはないです。
どんなに素晴らしい偉人であれ、誰であれ、自分自身の人生にしか、落とし前はつけられないですし、責任も持てないのです。
最初にその在宅ワークの案件に応募したのは誰ですか?
「騙された」結果を生んだ、原因の発端はどこにありますか?
まずはその事実を受け止めること。
その時に、自分を責める必要も落ち込む必要もありません。
「なぜ」そのような行動をしていったのか。
それを掘り下げて行くことで、同じような失敗は防げます。
その失敗を防ぐことも学ぶことです。
学ぶこと、自信を持つことは、お金以上に、あなたの人生を豊かなものにする可能性は極めて高い。
私はそう思っています。
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